新卒採用スケジュールを確認!学生採用初実施の中小企業向け
初めて新卒社員を雇い入れる企業にとって、新卒採用の戦略作りやスケジュール決めは極めて重要です。
売り手市場ともいわれる新卒採用の現場において、念入りな計画は不可欠といえます。
この記事では新卒採用を初めて行う企業に向けて、採用までのタスクとスケジュールを簡潔に紹介します。
記事を読めば、適切な新卒採用スケジュールを組み立てられるでしょう。
一般的なスケジュールから注意したいポイントまでを解説しますので、自社の採用計画にぜひ生かしてください。
人事部必見!新卒採用の肝は採用戦略
新卒採用で重要なのが、採用戦略です。
いきなり採用スケジュールを立てるのではなく、自社にとっての新卒採用の位置づけを明確にし、具体的な戦略を考えたうえで、スケジュールに落とし込みます。
人材採用は会社全体に影響を及ぼす重要事項なので、人事だけでなく経営層とよく相談し検討しましょう。
それでは、採用戦略を検討していく手順を紹介します。
1.新卒の位置づけを明確にする
初めて新卒採用を行う企業は、なぜ今、新卒採用を行うのかを明確にしましょう。
新卒採用には、メリットもデメリットもあります。
フレッシュな若手を1から育てられるのは大きなメリットですが、一方で採用にも育成にも莫大なコストがかかります。
採用活動に着手する前に、社内の関係者と新卒採用の目的や位置づけをきちんと議論しましょう。
2.必要な人材像を明確にする
次に、実際に採用したい新卒社員の人材像を明確にします。
求める学歴や経験、スキル、キャラクターなどによって、採用手法は大きく変わります。
自社の人事評価制度を基準としつつ、今回の新卒採用のターゲットを明文化しましょう。
あわせて採用後のキャリアパスも議論すると、採用したい人物のイメージが深まります。
3.新卒採用に関わる社内リソースを確認する
新卒採用は、人事だけで完結できません。
経営層はもちろん、新卒採用者が配属予定の現場の方など、多くの社員に協力してもらうと想定されます。
あらかじめ関わってもらう部署や人材を把握し、社内リソースを確保できるように調整しましょう。
採用選考の時期になって急に依頼されると現場の方も困るので、事前に相談しておくとスムーズです。
4.採用手法・選考方法を決定する
社内リソースを確認したら、ターゲットにあった採用手法・選考方法を検討します。
新卒採用は、以下のようなさまざまな手法があります。
- 就職サイトの活用
- イベント参加
- 自社説明会の開催
エージェントの活用求める人材像や採用人数、新卒採用にかけられる予算などから、総合的な判断が必要です。
同時に、書類選考や面接、筆記試験等の選考方法も検討しましょう。
大学新卒採用スケジュールと時期別のポイント
採用戦略が決まったら、いよいよ採用スケジュールに落とし込みます。
一般的な新卒採用スケジュールを一覧で紹介しますので、参考にしてください。
大学卒の学生を採用する場合は、以下の通りです。
具体的な実施内容やポイントを、紹介します。
①3年生夏
学生の夏休みシーズンに合わせて、長期のインターンシップを実施します。
大手求人サイトのマイナビが2023年3月卒の大学生・大学院生に対するアンケート調査では、83.6%がインターンシップ等の仕事体験に参加した と回答しました。
社会人経験のない学生にとって、実際の職場でリアルな仕事体験ができるのは、非常に重要な機会です。
自社を知ってもらうチャンスとして、長期インターンシップの内容や期間などを検討しましょう。
②3年生秋~冬
3年生の秋から冬は、学生が業界・企業研究を積極的に行う時期です。
自社ホームページに必要な情報・募集要項が適切に掲載されているか、秋~冬の時期には確認しておきましょう。
また4月の採用広報解禁に向けて、採用サイトを利用する企業は準備するとよいでしょう。
応募者が利用する採用ツールについても、使用できる状態にしてください。
短期の秋・冬インターンシップを実施する企業もあります。
夏にインターンシップを開催した場合は、参加者へのフォローを忘れずに継続しましょう。
③4年生春
4年生の春になり、いよいよ採用活動が本格化します。
採用広報が解禁されるため、積極的に会社説明会を実施しましょう。
同時に応募受付を開始しておくと、説明会に参加した学生にスムーズにエントリーしてもらえます。
自社の採用サイトや、大手採用サイト等のwebツールも活用して、積極的に採用情報を露出しましょう。
④4年生夏
4年生の夏は、採用選考が本格化するシーズンです。
書類選考、適性検査、筆記試験などを実施した後、通過者との面接を実施します。
学生への内定通知は、10月頃に行う企業が多いようです。
採用選考においては、企業が学生を選ぶだけではなく、学生も企業を選んでいるという意識が重要です。
事前に面接を担当する社員に対して、面接の心得やポイントをレクチャーするとよいでしょう。
⑤4年生秋~冬
無事に内定者が確定したら、4年生の冬ごろに内定式を行いましょう。
内定式は内定者の入社意識を高め、参加者同士のコミュニケーションを深める重要な機会のためぜひ実施しましょう。
リクルートキャリアの調査では、2022年卒の学生の内定辞退率は60.9% にのぼっています。
内定承諾があったからと油断せず、入社意識を途切れさせない工夫が大切です。
まとめ
今回紹介した新卒採用スケジュールは、一般的な内容です。
実際には自社の採用戦略にあわせてカスタマイズし、実施しながら調整していく必要があります。
しっかりとした採用戦略、スケジュールの全体感の把握が、新卒採用を成功させる鍵です。
春に新しい仲間を迎えるために、全社的に取り組みましょう。