採用代行(RPO)サービスの業務内容やメリットとデメリットを解説
人材不足の影響で採用に苦労している企業は、きっと多いでしょう。
新卒採用のほか通年採用も手掛けているため採用活動は長期化しています。
在籍している社員のフォローアップも採用担当者の業務内容ですが、なかなかリソースを割けない悩みを抱えていませんか?
採用活動の多様化・長期化に伴い採用活動を代行する企業も増えています。
今回は採用代行はどのような仕事を代行してくれるのかと、導入するメリットとデメリットについて解説します。
採用代行を導入して業務量を軽減し、在籍している社員のフォローアップ業務を増やし定着率アップを目指しましょう。
採用代行(RPO)が求められる理由とは?
採用代行(RPO)が求められる理由は主に2つです。
まず、採用手法が多様化しており対応が難しくなっています。
通年採用の動きが広がり採用活動が長期化しているのも理由として挙げられます。
それぞれ見ていきましょう。
採用手法が多様化しており対応が難しいため
採用手法は多様化しています。
理由は、1人の求職者に対し複数企業がアプローチする状況が続いているためです。
求職者に対し直接スカウトする手法も増えています。
現在よく使われている採用手法は次の通りです。
ダイレクトリクルーティングやSNSリクルーティングは、求職者に直接連絡したり定期的に発信するなど、とても負荷のかかる採用活動です。
採用担当者のリソースが足りず手掛けられない企業も多い傾向にあります。
採用活動期間が長期化しているため
新卒採用は売り手市場が続いており、採用に苦戦している企業が増えています。
優秀な人材は複数企業が内定を出すため、内定辞退されるリスクも高まります。
採用予定者が集まらない状況になると、採用活動を継続しなくてはなりません。
新卒採用で思うような成果が得られず、通年採用に切り替えて採用活動を行う必要もあるでしょう。
通年採用は文字通り常に採用活動をしているため、採用担当者のリソースが割かれます。
新卒採用の際は、内定から入社までの期間で行っていた既存社員に対するフォローアップもリソースが減少しているのが現状です。
採用代行を導入するメリット3つ
ここでは、採用代行を導入するメリットを3つ紹介します。
- 最新手法を用いた採用活動ができる
- 採用担当者の業務負荷が軽減される
- 適切な採用活動方法を選択してくれる
それぞれ見ていきましょう。
1.最新手法を用いた採用活動ができる
採用代行サービスを提供している企業は、経験が豊富で数多くの企業に対応した実績をもっています。
さまざまな業界の対応をして蓄積された採用手法やノウハウを、採用代行サービス会社は持っているのです。
採用代行を依頼すると、自社では気付かないような最適な採用方法を提案してもらえます。
2.採用担当者の業務負荷が軽減される
採用代行を依頼すると、求人媒体の選定や原稿内容のチェックといった応募数を増やす工程を委託できます。
さらに求人媒体を見て応募してきた求職者に対する個別対応や、面接スケジュールの設定まで委託可能です。
採用担当者の業務負荷が軽減され、社内に在籍しているスタッフのフォローアップに時間をかけられるのは大きなメリットでしょう。
3.適切な採用活動方法を選択してくれる
採用代行会社は、さまざまな業界に関する知見があります。
同じ業界の採用代行経験がある場合には、とくに自社に最適な採用活動方法を選択し提案してもらえるでしょう。
求人媒体の選び方や求職者に向けたアプローチの方法まで、自社ではできなかった採用方法を選択しチャレンジできるのもメリットです。
採用代行を導入するデメリット
採用代行を委託するとメリットが多い反面、デメリットもあります。
採用代行を導入するデメリットは次の3つです。
- 採用担当者の採用スキルが向上しない
- 採用代行会社との認識のズレが生じやすい
- 採用した人材が自社にマッチしない場合がある
それぞれ見ていきましょう。
1.採用担当者の採用スキルが向上しない
採用代行に依頼すると、求人媒体の選択から掲載、求職者の対応まで採用活動のすべてを任せられるのはメリットです。
しかし、すべての業務を任せてしまうと、自社社員の採用スキルが蓄積されません。
そのため、採用担当者のスキルが向上しないデメリットがあります。
採用代行を解約し自社で採用活動を行う際、クオリティを担保できないリスクがあるため気を付けましょう。
2.採用代行会社との認識のズレが生じやすい
採用代行会社に依頼するとき、自社の業務内容や採用してほしい人物像は正しく伝えましょう。
採用のプロだからと理解してくれていると考えて、途中でチェックせずに任せてしまうと危険です。
採用代行会社と認識がずれ、希望した人材が採用されないリスクが生じます。
採用活動を丸投げできるのは便利ですが、途中で状況をチェックして認識のズレを生じないよう綿密に打ち合わせをしてください。
3.採用した人材が自社にマッチしない場合がある
何度も綿密に打ち合わせをしたとしても、業務内容や自社がアピールすべきポイントが伝わらず、採用された人材が自社に合わないこともあります。
求人広告の原稿内容や応募者の選定基準など、すべてを任せきりにするのではなく、随時状況を確認しながら採用を進めましょう。
採用代行の業務内容とは
採用代行が企業の代わりに行う業務内容にはどのようなものがあるでしょうか。
大きく分けると自社の採用担当者しか行えない業務と、代行できる業務に分類できます。
採用代行に業務支援を依頼できない仕事内容「コア業務」はおおまかに分けると次の通りとなります。
代行依頼が可能な業務、ノンコア業務は以下の通りです。
ノンコア業務は必要に応じ、採用代行に割り振ると自社担当の負担を大幅に軽減可能できます。
採用代行サービスを提供している会社3選
採用代行サービスを提供している会社は数多くあります。
ここでは、ほかにはないサービスを提供している特徴的な会社を3社紹介します。
ぜひご覧ください。
株式会社キャリアマート
引用元:株式会社キャリアマート公式サイト
20年近くにわたる長い歴史をもっている会社です。
新卒・中途採用のノンコア業務の、採用代行を中心とし行っています。
ほかの採用代行会社にはないサービスとして業務改善のRPAサービスも提供しているのも強みでしょう。
約600体の採用ロボットを稼働させて 、採用に関する業務時間の短縮に成功しています。
採用ロボットを活用して行っている採用業務は次の通りです。
- 複数の求人媒体の応募者データを移行
- 自社が求めるターゲット層の振り分け
- 説明会や面接予約者リストを作成
- 応募者データのスクリーニング
- 説明会や面接日程を複数の求人媒体に掲載
- 面接時に必要な応募者情報をPDFで自動出力
時間効率が優れている採用代行サービスといえます。
株式会社クライアントファースト
新卒採用や中途採用だけでなく、アルバイトやパート採用にも幅広く対応している採用代行サービスです。
料金はパッケージ型ではなく必要なサービスだけ選択できるオーダーメイド型となります。
採用サイト制作や、採用コンサルティング業務、ブログやSNSの運用代行まで幅広くサポート可能。
今年度になってから、採用業務にRPAを採用に利用し始めたのも特徴です。
応募者データのデータベースへの転記やスカウトメールの配信が主な業務となっています。
株式会社ツナグ・ソリューションズ
特に採用代行(RPO)に特化した会社です。他の2社と異なり、アルバイト採用代行では業界トップクラスの実績を誇ります。
独自のビッグデータ「TSUNAgram(ツナグラム) 」を用いて、アルバイトから新卒採用まで採用効率の改善に務めています。
これは、採用活動に必要な部分をすべてサポート対応してくれるサービスです。
採用用に制作したホームページの改善や運用代行、採用業務のマニュアル化まで幅広く支援してくれます。
まとめ
採用担当者の業務負荷を軽減できるため、採用代行サービスを導入する企業は増えています。
導入するメリットは多いため、お互いの認識にズレが無いように綿密な打ち合わせを行いつつ利用しましょう。
採用代行サービスを利用する際には、自社が課題とする業務対応に強みのある会社かをまず調べましょう。
実績が豊富な会社を選ぶのも、採用代行を選ぶ重要なポイントです。
お互いコミュニケーションがとれて認識を一致させられるかも、必ず確認しましょう。